量子力学と現実世界10章「夢と現実」

もしかしたら、現実世界は皆さんの意識が創り出しているものであることを信じることができない方も多くいらっしゃるかもしれません。では、寝ている時に見る夢について考えてみましょう。夢について考えてみると、皆さんは自分でとてもリアルな現実世界を創り出せることがよくわかります。例えば、皆さんが夢の中で、走って逃げる泥棒を追いかけているとします。夢は現実と同じようにリアルで、目が覚めるまでそれが夢であることには気づきません。

人は寝ている間は夢を現実だと思っている
(映画「インセプション」より)

夢の中では、確かに自分の前を泥棒が走っていますし、自分も一生懸命手と足を動かして走っています。夢の中で何かを考えたり、感情が生まれたり、声を出したり、転んだり、汗をかいたりするかもしれません。雨が降っているかもしれません、風が吹いているかもしれません、疲労感を感じたりするかもしれません。それは目が覚めているときに経験する現実世界と変わりません。しかし、それは全て意識の中で起きていることですよね。皆さんは静かに寝ているだけです。当然、誰も走ってはいませんし、そこに泥棒がいるわけでもありません。その世界自体が実際には存在していません。さらには、夢の中では確かに存在していた時空、つまり時間や空間も実際には存在しないものですよね。起きているときに経験する現実世界も、夢の中で経験する現実世界も、同じ仕組みで投影されています。そういう意味では、夢と現実に違いはありません。

現実とは何だ?現実をどう定義する?
もし、お前が感じたり、匂ったり、味わったり、見たり、
五感で知覚するものについて言っているなら
現実とは、脳による電気信号の解釈に過ぎないじゃないか
(映画「マトリックス」より)

まだ信じることができない方がいらっしゃるかもしれません。では例えば、解離性同一性障害(かつては多重人格障害と呼ばれていた精神疾患で、複数の人格が同一人物の中に交代して現れる)の人について考えてみましょう。解離性同一性障害の人が、人格Aの時には卵アレルギーを持っているのに人格Bの時には卵アレルギーを持っていなかったり、人格Cの時にはガンを患っていても人格Dの時にはガンが消えてなくなっていたりする現象などを考えると、意識が現実を創っている事実はそれほど不思議なことではないはずです。では、意識は一体どこに存在しているのでしょうか?




大正時代に流行り病で亡くなった花奈は、魂の故郷へ還る前に、様々な次元の並行現実を旅しています。様々なテーマで花奈をチャネリングし、癒しの詩に翻訳しています。