我々はどのようにして、無限に存在する現実の中から自分の現実を選んでいるのでしょうか。ここでピンと来た方もいらっしゃるのではないでしょうか。そうです、大流行の「引き寄せの法則」と深く関係しています(実際には、引き寄せているというよりは、投影していると言った方が近いかもしれません)。ここで、最後の大切な概念を導入したいと思います。それは、「エネルギーは波動と粒子の二重性を持っている(wave-particle duality)」ということです。つまり、エネルギーは波動にもなることができれば、粒子にもなることができるということです(波動と言うとき、それは実際に波打つ波動が存在しているわけではなくて、物事が物質化する確率の分布を表す理論的な波ですが、ここでは目に見えないエネルギーの波動という理解で進めましょう。難しい話に聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません)。

波動はラジオの電波のように人の目で見ることができませんが、粒子は見ることができます。粒子という言葉でイメージが沸きにくければ、粒子を物質(リンゴやミカンなど、普通の物質のことです)という言葉に置き換えてもいいです。普段、目に見えない波動として存在しているエネルギーは、ある時目に見える物質になったり、また波動に戻ったり、また物質になったりします。実際、多くの実験を通して、観察者の有無によってエネルギーが波動になったり物質になったりすることがわかっています(Youtubeで「二重スリットの実験(double-slit experiment)」や「観察者効果(observer effect)」などで調べると沢山でてきます)。波動として流れているエネルギーは、そこに観察者の意識が注がれたときに物質として現れるということです。つまり、エネルギーは、そこに意識が注がれるまでどのような姿形で現れ出るか決まっていないということです。ということは、我々の意識のあり方が、文字通り、現実を創り出しているということです。もっと言えば、意識なくして存在しているものはないということです。我々の意識が、実際に起こる現実と実際には起こらない現実を決めているということです。

ここで大切なキーワードが出てきました。それは「意識」です。人間以外の動植物や物にも意識はありますが、ここでは話が複雑になるのを避けて、人の意識に限定しましょう。では、そんなに凄い力を秘めている意識とは一体何なのでしょうか?











