まだ名を持たぬ波
静寂より深い 零点の海に まだ名も持たぬ 振動が 息づく ひとしずくの光が 闇を やさしく 押し広げ 可能性だけが ゆっくりと 芽吹く 形なき波は 記憶の底を 撫で 失われた問いを そっと 呼び戻す 触れれば 消え 離れれば 結び 世界は ひそかに 余白で 揺れる 零点の野に立てば 思索だけが 確かな 鼓動となる
10546年5月27日頃
6次元アルカニスにて
アルカニスには、柔らかな曲線を描く赤砂の峡谷と、静謐に横たわる人工的なターコイズブルーの水鏡が存在する。空には天体が浮遊し、地球とは物理法則が異なる高次元空間である。高度な文明の痕跡か、あるいは精神世界が具現化した場所なのか、永遠の静寂と神秘的な美しさが支配する幻想的な世界。











